Lesson 2-9

テンションとは?

こちら最後の章では、Lesson1-9でも少し触れたテンションについて、より詳しく解説していこうと思います

▼まずはこちらのコード進行を弾いてみて下さい




いかがでしょうか?なんだかオシャレになった気分になれましたか?

余談ではありますが、僕がまだ高校生だった頃、地元の宇都宮では、みんなこういうコード使ってはいるけど、テンションって単語は知らなかったので、こういうのはまとめて『オシャレコード』と呼ばれていました。

で、この(9)とか(♭13)ていうのが、つまりテンションなのです。テンションノートとも呼ばれますね。

この9とか13という数字は一体何なのかというと、そのコードのルート音から見て、(9)だったら9度上、(13)だったら13度上の音を足す、という事なのです。

ちなみに(9)は『ナインス』、(11)は『イレブンス』、(13)は『サーティーンス』
と、読みます。

そうそう、たぶん正しい表記方法は(9th,11th,13th)なので、~ス って呼ぶんですね。ちなみに(♯9)の場合は『シャープナインス』って具合ですね。


では、試しに C△7 にテンションノートを加えてみましょう。

▼まず、Cメジャースケールを考えてみます。赤字が『度』表記です



先に結論を言ってしまうと、テンションノートは全部で7つあります。

Key=C の場合ですと、

9度のレと、レ♯ レ♭
11度のファと、ファ♯ 
13度のラと、ラ♭ です

●ワンポイントコラム
ファ♭は、つまり ミ の音(3度)と同じですので、テンションとは呼びません。また、♯13は、ルート音の C に対して7(セブンス)の音なので、テンションという扱いはしません。

また、テンションの中でも♯や♭がついたものをオルタードテンションと言って、正直自分も良く分かってないんですが、通常のテンションノートに比べて、ブルージーな響きで、イカす!って感じがします・・めんご・・・


▼では、こちらを弾いてみて下さい

左から順番に見ていってみましょう。

まず、普通の C△7 ですね。ではこれに、9度の音である『レ』の音を足してみましょう。それが2番目の C add9(Cアドナインス)です

これ、なんでアドナインス、なんてネーミングなのでしょうか?

まず理由1つ目、この押さえ方だと、セブンスの音である『シ』は、2弦の開放ですよね?

でも、ナインスの音である2弦の3フレットを抑えてしまったため、コードの構成音内にセブンスの音が無くなってしまいました。

なので当然、メジャーセブンスという表記はされなくなります。

理由2つ目、テンションノートを使うコードにセブンスの音が存在しない場合、コード名はC(9)ではなく、add9と表記するのが正しいんですね

でも市販の楽譜でもC(9)と記載してる場合もありますので、別にいいのかな?つまり、add9 ってのは C(9) って事です。


で、次のC△7(13)には、13度の音である ラ を足しました。

この場合 ラ の音は3弦の2フレットという事ですが、このように13とか言ってても、別にコード構成音の上の方に存在してなくても良いんですね

とにかく13度の音が入っていればサーティーンスです。たぶん・・・


そして、最後は9と13を足しました。このようにテンションノートは、1つのコードに複数入っててもOKです


いかがでしょうか?テンションノートが加わると、なんだかサウンドが軽くなって、オシャレでキラキラした印象になりますよね

でも逆に、ストレートさ、力強さ、無骨さは減ってしまい、曖昧でフワフワした感じとも言えるので、ビっと男らしく行きたい時にテンションの乱用よろしくない場合もありそうですね。

また、テンションは何も一人だけで全て演奏する必要はありません。

ギターが普通の C を弾いてて、キーボードが 7度のシと9度のレを鳴らしていれば、それはトータルでC△7(9)のサウンドだという事です。

このように、バンド内でコードサウンドをどのように分担するかで、楽曲の印象もかなり変わってくるので、そういう部分をスタジオでの練習などで実験、打ち合わせをしていくわけですね

この打ち合わせは当然テンションだけの話で無く、普通の C とかでも、『ベースがドの音弾いてるから、ギターの俺はミソミソ~とアルペジオ』みたいな感じの事も含まれます。

オシャレなサウンドにする基本は、他人と同じ仕事はしないって事かなと思いますね。逆に骨太にいくなら同じ仕事、いわゆるユニゾンですね。



で、話を元に戻します。

曲のアレンジの時とかに、このコード進行はなんだかストレートすぎて、もうちょい広がる感じにしたいなぁ~、と思ったら、とりあえず7つのテンションノートを適当に足してみて下さい。

ルート音からドレミファソ~と弾きながら、頭で1 2 3 4 5 ~ と数えていけば、どこがテンションノートかはすぐに分かると思います。

それと同時に音を抜く、というのも試してみて下さい。

3度とか5度の音を抜いてテンションノートを足すと、スッキリおしゃれなサウンドになったりします。

ナンバーガールのギターボーカルの向井さんは、独自のコードの押さえ方だという『俺押さえ』というコードを多用していますが、つまり、こういう試行錯誤の末に編み出されたコードだという事ですね


でも、ジャズとかのジャンルでは、いわゆる定番の使い回しみたいのが色々あるみたいですよ。

自分はなんちゃってギタリストなので、ここから先は説明できまてん・・・コードの押さえ方も記された楽譜を買ってみるか耳コピするなりして、是非探ってみてください。

ちなみに俺ができる粋なテンションノートの使い回しは、ここまでのレッスン内で紹介したコード進行にて大体使用してきたのと、

色々と説明出来ない話が出始めている現状から見ても、これはつまり、既に「お前に教えられる事は全部教えた!」のパターンのやつになってますね。
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